伍流の思考

- ごりゅうのしこう -

患者自身が透析をする案

医療財政が逼迫していると言われる。

その中でも費用が年500万円とも言われる人工透析患者が槍玉にあがることがある。長谷川豊さんの記事が話題になりましたね。僕はこれからの医療は『予防医療・基礎医療を重視して、高度・高齢医療をあるていど諦める必要がある』と考えていますが、それはまたいずれ書くとして、今回は『人工透析の費用』について私案を書きたいと思う。


まずこの記事をみてもらいたい。

www.pepsinogen.blog


1回にかかる費用がだいたい25000円。そのうち医療報酬が16000円とあります。ブログの著者は予防の大切さや技術の向上によるコスト削減をすべきだと提言しています。


それには僕も同意します。その上で僕は今回のタイトル『患者自身が透析をする案』というものの可能性を考えてみたいと思う。


というのは常識をいったん外して効率を考えると、報酬の内で『看護師の人件費』が割に大きいと思ったこと。また次のサイトを見る限り、『看護師でないとダメという業務は本当は少ない』からです。

kango4job.com

 

上のサイトによると、透析科の看護師は『最初覚えることは多いがほとんどは機械がするので実際には腕に針をさす程度』とあります。またこうも言っています。『医療面でのスキルはそれほど必要ない』とあります。

僕はこれは『看護師が資格として業務を独占しているから』コスト高になっているとみています。

 

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では透析患者の方はどうでしょうか。

年配も多いとありますが基本的には透析は受けているが『それ以外は働いたりできる人達』も少なくないと思っています。そういう人達が透析が終わるまで何もせず看護師にされるがままサービスを一方的に受けている状態がもったいないと僕は思います。

それも同じことを年100回くらいする。何年も何年も・・・。それなら患者の中で自分で出来る部分は自分でしてもらえばいい。仮に透析患者のうち1/3人が(初級資格を取り)自分で出来るようになればその分だけ看護師の負担が減ります。もし透析患者のうち1/30人が(上級資格を取り)他の透析患者の処置が出来るようになれば更に負担は減るでしょう。

僕は現場の看護師をなくすべきだとは思いませんが、3人いるところなら1人に減らすことは目指してもいいと思います。上に『初級資格・上級資格』と書きましたがもう少し言うとこんなイメージ。


A:透析初級資格

腎臓病と透析の基礎知識があり、人工透析の操作を覚えたものは『自分自身の透析業務』をすることが出来る。具体的な業務をどこまで許可するのかは専門家が議論してもらえればいい。

B:透析上級資格

腎臓病と透析の知識があり、人工透析の操作およびトラブルの対処法など覚えたものは『自分自身だけでなく同じ病院内の他の透析患者の操作を手伝うことができる』・・・

※ABに共通するのはただし業務については看護師や医師の指示に従う。


ただしAは易し目でいいと思うが、Bについては基準を厳しくしてもいい。またBについては病院側が拒否できる権限を与えた方がいいとも思う(能力だけでなくコミュニケーションの問題などがある場合)


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僕はこれを考えた1つのキッカケが『若くして人工透析が必要になった人』・・・そんな人がずっと患者としての立場でいるのはもったいない。患者をしつつも治療側にもまわれれば社会貢献できる。と思ったからです。


僕は医療の知識がありません。トンチンカンなことを言っているのかもしれません。ですが、そういった視点は『余裕のない医療財政』の今は持つ必要があるのでは??と考えています。

また透析も注射も毎回するのではなく、管を通したらあとはキャップを外して機械につないでバルブをヒネるだけ・・・みたいな方向では出来ないものか??とも素人ながら思います。ただこういった事は『出来るか出来ないか?』ということ以前に『医療機器メーカーにとって儲かるかどうか?』って基準をクリアしないとなかなか実現しないと思う。

血糖値が簡単にはかれる計測器は『実は安く売られているが患者が自分自身で計測するような制度にはなっていない』って事ととかみててもそう思います。

仮に『人工透析をコンパクトにして自宅で自分で出来るような機器』を開発してしまったらそのメーカーは病院から睨まれるでしょう。何百万円あるいは何千万円と投資したものが技術革新で価値が激減することは世の中にはよくありますが、そういうのには相当な抵抗があるものですから。